占星学と心の探求

占星学の心理的・エネルギー的・構造的視点

医療占星学 -循環器系-(2)

【リンパ系】

循環器には血管系と並んでリンパ系がある。血管系が山手線のような閉じた閉鎖回路なのに対して、リンパ系は一方を毛細血管、もう一方を静脈に接続した開放回路で、血管系のバイパス的な形になっている。

その役割は主に3つ。

・余った組織液を運ぶ
・小腸で吸収された脂質を運ぶ
・免疫機能を司る

最も注目されるのはリンパ節に代表される免疫機能だが、ここで身体に入った病原菌やガン細胞などの異物を除去するわけだ。もちろん血液中にも白血球などはあるから、そこでも病原菌は除去される。そういう意味ではまったく別々のシステムというわけじゃなく、血管系を補完するようなシステムとして存在し、相互に協力しながら循環器系を支えていると言える。

リンパ系1b


リンパ系は複雑なシステムで、まずリンパ球(白血球の一部)を作り出す「一次リンパ組織」として

・骨髄
・胸腺

があり、そこで作られたリンパ球が病原体と戦う場所として「二次リンパ組織」がある。

・リンパ節
・扁桃腺
・脾臓(ひぞう)
・腸粘膜内のパイエル板

身体のいろいろな場所(組織・器官)に存在して免疫を担当するせいか、あるいはその複雑な仕組みが近代以降になって分かってきたせいか、医療占星学でもリンパ系についてはきちんとした形でまとまっていない。(※1)

リンパ系2  リンパ系1a

2つの本から抜粋したものを見て頂ければ分かる通り、免疫全体システム(=魚座・海王星)・リンパ中の液体部分(=月・蟹座)・扁桃(牡牛座)・乳び管(月・蟹座)以外ほとんど一致していない。

それぞれ異なっている部分は、おそらく単純に身体の部位の星座を当てたというとこだろう(扁桃腺も同じだと思われる)。こういうところが医学知識が未発達だった古代・中世の占星術の限界だと言える。ここから先は現代医学の知識を元に想像を膨らませながら考えていくしかない。



3つある役割の中で

1)余った組織液の運搬
2)小腸で吸収された脂質の運搬

については、純粋に循環機能としての役割と言えるのではないだろうか。血管系から漏れ出た組織液を回収し、再び血管系へと戻す。ついでに小腸で吸収した栄養分(脂質)も血管系へ戻す(※2)

・血漿(血液の液体部分)=月
・リンパ液(リンパ系の液体部分)=月

共に「月(蟹座)」なのは一致しているので、体液を循環させるという意味でリンパ系の液体循環には蟹座的な意味が込められているのかもしれない。

それはおそらく、人体の主要成分である「水分」を巡らす力が月・蟹座・4ハウス的な、

・情感的なもの
・安心感を与えるもの
・生まれ、育ちといった心の故郷的なもの

そういう意識(心理)によって動かされていると考えられるのではないだろうか。私たちが日々何かを感じ、心を動かされ、笑ったり泣いたりする情感が、循環器系における液体部分を構成する力になっていると。実際に循環器系を動かすポンプ役は心臓(太陽・獅子座・5ハウス)だが、その主成分としての液体は蟹座的なもので成り立っているのかもしれない。





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※1)さらに余った組織液を血管系に戻す役割、小腸で吸収した栄養分(脂質)を血管系に運ぶ役割など、免疫とは関係ない機能も含まれる。

※2)だがなぜ栄養分の中で脂質だけがわざわざリンパ系を通るのかが分からない。小腸で吸収された栄養分(糖質・たんぱく質)は肝門脈を通してそのまま肝臓へ届けられる。脂質だけがリンパ系→血管系→肝臓という迂回路を取る。意識(心の作用)としてはこれはどういった意味なのだろう。


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