占星学と心の探求

占星学の心理的・エネルギー的・構造的視点

医療占星学 -呼吸器系-(1)

私たちの生命活動にとって必須のものが2つある。1つは食物。もう1つは空気。この2つなくして私たちの身体は成り立たない。今回はその内の1つ呼吸器系を取り上げる。

呼吸は肺によって行われ、肺は双子座系エネルギーが担当しているということをご存知の方は多いだろう。医療占星学の本を見ると呼吸器系は以下のようになっている。

呼吸器系1b 呼吸器系1

図で見て頂ければ分かると思うが、空気の流れは上気道として鼻腔→咽頭→喉頭と通り、下気道として気管→気管支を通って肺に至る。それらは1~4(牡羊座~蟹座)までのエネルギーが担当していると見ていいだろう。

その構造は今まで見てきた消化器系や循環器系よりずっと分かりやすい。問題はその意味付けであり、「心の作用としてどう解釈するか?」だと思う。おそらくそれは最も本質的なところまで踏み込まなければいけない。というわけで1~4までの意識成長を「呼吸」がどう関連しているのかも含めてまとめてみたいと思う。



【1(牡羊座系エネルギー)】
存在の発露として精神が立ち上がる。それはまだ目に見えず形ととしてなさないもの。立ち上がろうとする原初的エネルギー。最初の一歩。この一歩からすべてが始まる。それが意志のちから。自我の目覚め。

【2(牡牛座系エネルギー)】
立ち上がった精神はそれに見合った衣をまとう。形としての身体。精神の現れとしての肉体。ここに最も原初的な形としての「わたし」が誕生する。この「わたし」を強化・実感するために五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)が与えられる。見ること、聞くこと、触ること、味わうこと、嗅ぐこと。この五感からの刺激は肉体的快楽となって、さらに色々なものを触れたい、味わいたい、感じたいという原初的欲求が生まれる。

【3(双子座系エネルギー)】
それは「わたし」としての身体感覚を与えると同時に、それを与える原因となったものを生み出す。植物、動物、鉱物、空、星、海、土、火。様々に溢れるモノ。わたしはそれに「名」を与える。名付けることによりそのモノは「意味」を持つ。名詞だけでなく動詞や形容詞すべてそこに「意味」が含まれ、特別な存在になる。この意味付けしようとする意識が言葉・音声・文字を作るちからになる。

【4(蟹座系エネルギー)】
1つ1つの特別なモノたちがわたしの目の前に広がる。そこに「世界」が生まれる。原初的な意味でのモノと意味に溢れた世界。この広がった世界(そこに存在する様々なモノたち)を使って、わたしは思考する。名詞・形容詞・動詞。名付けられることで思考は発生し、思考によって価値づけが行われ、価値づけによって情感が生まれる。この情感によって「こころ」生まれ、次の自己意識(5)を生み出すための母体が形成される。


呼吸というのはこの内の「3」と「4」の意識によって行われているのではないだろうか。内の世界(精神と肉体)と外の世界(モノとモノとしての生命)があると認識し、その2つの世界を交流させる。それは外の世界に広がる様々なモノ(名詞的モノだけでなく形容詞的モノや動詞的モノも含め)を、自らの内に取り込もうとする意識。モノ(につけられた名=言葉)を吸うことによって、私たちの心はそれを材料に様々な思考を行う。思考は価値づけを行い情感を生み出す。その情感が私たちの自己意識(5)の活動を促し、そこから上位の意識によって、新たな視点・新たなビジョン・新たな独自性を創造させる。それらを新たな名=言葉として付与し外の世界へ吐き出す。

・酸素として取り込むモノ
・二酸化炭素として吐き出すモノ

この循環によって私たちは常に外の世界とつながっている(つながろうとしている)のではないだろうか。空気とは私たちの意識内容物であり、私たちの思考そのもの。そこに情感を含むもの。

この思考しようとする力が「双子座・3ハウス・水星」=肺として、情感を味わおうとする力が「蟹座・4ハウス・月」=横隔膜として、それぞれ現れているのではないだろうか。それは外の世界にあるものを心の中に取り込もうとする力であり、自分が感じたものを言葉として外へ吐き出そう(伝えよう)とする力。呼吸器系に疾患が出ることは、この力に何かしらの不具合が現れたということを表すのかもしれない。

※実際に呼吸器系を動かしているのは横隔膜(と肋間筋)。肺自体にポンプ的な力はない。

呼吸_横隔膜


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